カトリック浦和教会
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WYD(ワールドユースデー)〜アウシュビッツ収容所の見学〜
(2016年12月号)

司祭 佐藤 智宏
 

  今年のWYDクラクフ大会の際、教皇さまの派遣ミサで大会の公式スケジュールが終了したのち、わたしたち日本の巡礼団のBコース(Aコースは大会終了後に帰国、Bコースは2週間滞在の組)は、クラクフからバスで約1時間半の町、ポーランド語で「オフィチエンチム」という場所に赴きました。ドイツ語で「アウシュビッツ」と呼ばれるこの町は、皆さんも知ってのとおり、第2次世界大戦中に造られたユダヤ人強制収容所があった場所です。

 この収容所は大きく2カ所に分かれていて、コルベ神父が餓死刑になったところが第1収容所、そして広大な平原に造られた都市のような第2収容所「ビルケナウ」があります。この場所で、70年以上前に少なくとも100万人以上(死者の数についての説はいろいろあります)が殺されたという事実を日本の青年たちと実際に訪問して目の当たりにできたことに、まず神に感謝したいです。

 WYD期間中ということもあり、ヨーロッパ各国をはじめ世界中から訪問者が押し寄せているため、見学の時間が極端に短かったことは残念ですが、多くの青年にこの地に来て戦争のむごたらしさを追体験する素晴らしい機会であると思いました。通常はこの二つの収容所を約6時間かけて見学するのですが、今回は1時間半という駆け足の見学スケジュールとなりました。建物内部の犠牲になった方々の遺留品なども見ることができず、非常に残念でした。しかし、凄惨な出来事が行われたガス室や、遺体を焼いた焼却炉の煙突とレンガの壁にいまだ黒焦げになって残っている犠牲者の煤(すす)を見ながら、多くの日本の若者たちは言葉少なに真剣にこの残酷な現実と向き合い、施設の説明に聞き入っていました。

 また、第2収容所にある一つの大きな人工の池が記憶に深く残りました。ガス室で殺したおびただしい数の人たちの灰をこの池の底に捨てていたそうで、今でも晴れ晴れとした天気の日に水中をのぞくと、水底の灰が照らされてきらきらと輝くそうです。現代になってもなんとも言えない皮肉な情景を作り出しているこの場所は、本当にこの地上において異質なところであり、2度と同じものを人間は再び製造してはいけないという強い決意がわいてきました。

 夜のグループでの分かち合いもそれぞれ戦争についての怒りや虚しさ、悲しさをアウシュビッツ見学の中で感じたことを話し合うことができました。

 「戦争は人間の仕業です」と、ポーランド出身だった264代教皇聖ヨハネ・パウロ2世のこの言葉が、重くそして静かにこの収容所にまだ息づいている、そのようにも感じました。



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